ポリエチレン管による工場内配管更新事例
（堺化学工業株式会社 小名浜事業所様）

１．工事概要

本工事は、堺化学工業株式会社 小名浜事業所様にて実施させて頂いた、工業用水配管および海水用配管の更新工事に関する紹介となります。
更新の配管材料としては、優れた耐震性を発揮する高性能耐震型ポリエチレン管（PE100）をご採用頂きました。
本管材は、柔軟性・可とう性に優れると共に、接合方式を、EF（エレクトロフュージョン）接合^※1 およびBF（バットフュージョン）接合^※2とすることにより、パイプと継手を一体化することで信頼性の高い耐震管路が構築できます。
また、耐候性能も高いことから、屋外露出配管部分にも安心して使用できます。

• ※1　EF（エレクトロフュージョン）接合とは、接合面に電熱線を埋め込んだ管継手（受口）に管（挿し口）をセットした後、コントローラから通電して電熱線を発熱させ、管継手内面と管外面の樹脂を加熱溶融して融着し、一体化させる接合方法です。
  EF接合の詳しい説明動画
  https://www.eslontimes.com/system/jump/776/

• ※2　BF（バットフュージョン）接合とはポリエチレン管または継手の端面を加熱溶融した後、端面どうしを圧着することによりポリエチレン樹脂が一体化する接合方法です。
  BF接合の詳しい説明動画
  https://www.eslontimes.com/system/jump/777/

２．施工内容

①工業用水用配管

積水化学工業（株）製　プラントハイパーＢＫ　ＳＤＲ17

施工はすべて、高所での添架配管であったことから、高所作業車２台とユニック車とを組み合わせて、高所での配管・接合・固定作業となりました。

②海水用配管

積水化学工業（株）製　プラントハイパーＢＫ　ＳＤＲ17 呼び径300Ａ以下
アグループラスチック㈱製　PE100-RC 呼び径350Ａ～600Ａ

施工は埋設配管および一部、露出配管となりました。特に500Ａの管材については、1本(5m)あたり220kgの重量となることからユニック車及びレッカー車を利用しての配管工事となりました。

３．本工事のポイント

• 本工事は小名浜事業所様の工場稼働中での施工が条件であったことから、工場関係者の関係車両 (大型車等）の通行を最優先として実施しました。
• 着工後のルートの変更ができないため、本施工前には何度も試掘を繰り返して、慎重に配管設置ルートを決定しました。
• 工事完了後に、震度5強の地震が数回観測されましたが、今回施工させて頂きました配管工事部分において、漏水・変形等の被害は皆無でした。