プラント・インフラ事業部
浄水施設関連
傾斜板沈降装置
主な用途
- 固液分離
- 浄水処理施設
- 沈降面積の増加
- 処理水量増対応
- 処理水の安定処理
セキスイ傾斜板沈降装置が沈降面積を増加、沈澱池の処理能力を高めます。
沈澱池は、懸濁物質やフロックの大部分を重力沈降により除去します。その処理能力向上には、沈澱池を階層化して沈降面積を増加することが有効な手段です。
この考え方を究極の形にした製品が、「傾斜板沈降装置」で、沈降面積の増加と推積物の滑落による排泥を同時に実現します。
❶安全性
- 本装置は、厚生労働省令第15号第1条17の八「浄水又は浄水処理過程における水に接する資機材等の材質基準」に適合しています。
❷JWWA 認証取得
- (社)日本水道協会の認証登録品です。
❸小型化(省スペース)
- 傾斜板沈降装置を設置することで、薬品沈澱池の大幅な小型化が可能です。
❹簡単に設置可能
- 既設の薬品の沈澱池にも本装置を増設することで、薬品沈澱池の大幅な小型化が可能です。
❺低いランニングコスト
- 運転操作や維持管理がほとんど不要です。
❻流況解析による最適配置
- 独自のシミュレーションにより沈澱池への最適な装置配置をご提案いたします。
お問い合わせください。
傾斜板沈降装置は、沈澱池内に傾斜板を多数配置して一種の多階層式沈澱池を構成し、除去率を高めようとしたものです。
図1のように、水深Hの沈澱池に傾斜板を挿入したとすると、沈澱効果がH/h階層の多階層沈澱池を形成していると考えられます。沈降面積は傾斜板の配置角度に左右されます。同時に汚泥を自然に連続的に池底に滑り落とすために、ある程度の傾斜角が必要です。θ=60度あれば、ほぼ支障なく汚泥が滑り落ちます。
図2は、水平流が傾斜板を通過する際の除去汚濁過程を示しています。
傾斜板沈降装置の施工法は2タイプ
傾斜板沈降装置の施工法は2タイプ
設置効果事例
❶各年とも、処理水濁度が1.0度を上回っている。
❷冬期における濁度の数値が高い。
❸後工程である濾過池への負担が大きい。(クリプトの暫定指針を満足できない可能性がある)
❶工事進捗に伴い、処理水濁度が減少する。
❷工事完了後の運用において、処理水濁度は0.5度以下を維持している。
❸冬期でも処理水濁度は0.5度以下を保っている。
❹原水濁度が高くなっても、処理水濁度は0.5度以下と安定している
オプション設計
傾斜板の清掃に空気洗浄装置
「空気洗浄装置」は管廊内にブロワを設置し、傾斜板沈降装置の最下段のフレームを散気管として配管を接続します。
ブロワの運転で散気管より空気泡を噴出することで、傾斜板沈降装置内を撹拌振動させて、傾斜板に付着した汚泥を剥離して傾斜板を清掃します。
❶運転操作が簡単です。
❷短時間の運転で、安全な清掃作業ができます。
❸水抜き作業時に散水による清掃負担が軽減できます。
❹小型ブロワによるブロック別運転で、省電力化に対応できます。
移動台車吊下げ仕様
移動台車に「傾斜板沈降装置」を吊下げ、必要に応じて設置位置を移動することで、維持管理作業時の利便性を確保することができます。
整流装置
懸濁物質やフロックを効果的に除去し、原水濁度変動への対応や処理工程の負荷を低減するために、沈澱池内の偏流の発生を抑制しなければなりません。
傾斜板沈降装置との組み合わせにより、優れた性能を発揮します。設計時にご検討ください。